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口コミ依頼のPOP書く文言そのまま使える例文と、置く場所の決め

口コミの集め方 レビューデスク 渡辺 真也

口コミのPOPを作った店舗から、次によく届くのがこれです。

POPは作りました。レジの横に置いてあります。でも、読み取ってもらえません。

先に結論を書きます。POPで変えられるのは2つだけです。書いてある一文と、置く場所です。 デザインではありません。

きれいに作り直しても、この2つが同じなら結果は変わりません。逆に、この2つを直せば、手書きのPOPでも読まれます。順に見ていきます。

口コミ依頼のPOPは、何を担っているのか

POPが担っているのは、「思い出してもらうこと」だけです。ここを正確に押さえておくと、POPに期待しすぎて落胆することがなくなります。

お客様が口コミを書くまでには、3つの段階があります。

POPが担う範囲

お客様がスマートフォンでQRコードを読み取っているところ

3段目はPOPの手が届きません。 読み取ったあとの画面が重かったり、何を書けばいいか分からなかったりすると、そこで止まります。POPをいくら作り直しても、この段階は変わりません。

つまり、POPが効いているかどうかは「読み取られたかどうか」で判断します。書かれた数で判断すると、原因がPOPにあるのか、その先にあるのかが分かりません。

POPだけで増える店舗、増えない店舗

置き物だけで口コミが増える店舗は、実際にあります。ただし条件があります。お客様の滞在時間が長いことです。

飲食店の卓上、待合の椅子の正面、施術後にお茶を出すカウンター。こうした場所には、手が空いていて、何もすることがない時間があります。そこにPOPがあれば、読まれます。

逆に、テイクアウト中心の店舗や、会計だけで帰る業態では、置き物は動きません。目に入る時間が数秒しかないからです。この場合は、POPは声かけの補助として使うと割り切ってください。「あちらのQRから書けます」と指をさす先が要る、という役割です。

レビューデスク

「POPを置いたのに増えない」と感じるとき、まず確かめてほしいのは滞在時間です。滞在が短い業態でPOPだけに頼るのは、そもそも無理のある使い方です。POPが悪いのではなく、担当範囲の外にあります。

口コミ依頼のPOPに書いてはいけない文言

ここがいちばん大事です。紙に書くときは、口で言うときより一段慎重にしてください。

理由は2つあります。1つは、紙は残るからです。 写真に撮られれば、そのまま証拠になります。口頭の声かけと違って、言い直しがききません。

もう1つは、刷り直しになるからです。 文言が方針に触れていると分かったとき、直すには全部刷り直すしかありません。

POPに書いてある文言 なぜだめか
「★5でお願いします」 評価の方向を指定しています
「高評価にご協力ください」 星の数を書かなくても、方向を指定しています
「良かった点をお書きください」 同じく、方向を指定しています
「投稿でドリンク1杯サービス」 見返りを条件にしています
「口コミを書いた方は次回500円引き」 同上です
「ご満足いただけた方はこちらへ」 良い評価だけを選んで集めています
「ご不満のある方はスタッフまで」 悪い評価を口コミから外しています

下の2つが、いちばん善意でやってしまうところです。「不満はまず直接聞きたい」という考え自体は正しいのですが、それを口コミの入口に書くと、評価によって行き先を分けたことになります

気をつけること

「ご満足いただけた方は」と書いたPOPは、置いた瞬間から選別しています。 店舗側に隠すつもりがなくても、動きとしては同じです。何がだめで何がよいのかは口コミ依頼が違反になる境目にまとめました。刷る前に一度読んでください。

迷ったときの見分け方

線引きは1つです。「量のハードルを下げているだけ」ならよく、「内容の方向を指定している」ならだめです。

  • ○「一言だけで構いません」 … 量の話です
  • ○「感じたままで結構です」 … 量と気楽さの話です
  • ×「良かった点を」 … 内容の方向です
  • ×「おすすめしたい点を」 … 同じく内容の方向です

「良かった点を」は、書く人にとって親切なつもりの一文です。ですが、書く内容を良い方向に限定しています。 ここが分かれ目です。

そのまま使えるPOPの例文

POPの文言は、3つの部品でできています。この順に並べれば崩れません。

1. 見出し(何をしてほしいか)
2. 理由(なぜ書くのか、一言だけ)
3. 操作の案内(どうすればいいか)

いちばん短い形は、これで足ります。

ご意見・ご感想をお聞かせください

カメラで読み取ると、感想を書く画面が開きます

3つ目の「操作の案内」を書いていないPOPが、とても多いです。QRを見ても、何が開くのか分からなければ読み取りません。 「クーポンが出るのだろうか」「アンケートだろうか」と迷わせない一文を、必ず入れてください。

業種ごとの例文

同じ文言でも、置く場所が違えば効き方が変わります。その業種で、お客様が何を考えている瞬間かに合わせてください。

飲食店(卓上に置く)

お食事はいかがでしたか

ご感想をお聞かせください
一言だけでも大変励みになります

卓上POPは、食事中ずっと目に入ります。 だから食べている最中の人に向けた語りかけになります。「お帰りの際に」と書く必要はありません。

美容室・サロン(セット面の鏡の横)

本日の仕上がりはいかがでしたか

ご感想をお聞かせください
次にご来店の方の参考になります

置く場所はセット面です。仕上がりを鏡で見た直後が、満足が言葉になる瞬間だからです。会計まで持ち越すと、その気持ちは消えています。

整体・接骨院(次回予約のカウンター)

お体の変化はいかがでしたか

お気づきの点をお聞かせください

施術ベッドの脇に貼っても読まれません。うつ伏せの時間が長く、そもそも見えないからです。置くのは、起き上がって次回予約を取るカウンターです。

クリニック・歯科(待合の椅子の正面)

当院についてのご感想をお聞かせください

次に来られる方の、病院選びの参考になります

待合は滞在が長く、いちばん読まれる場所です。ただし、症状や治療内容に触れる文言は書かないでください。 「治療の効果はいかがでしたか」と書くと、効果についての投稿を促したことになります。避けて、来院の体験そのものに寄せてください。

レビューデスク

どの例文も、「いかがでしたか」で止めて、良し悪しを言っていません。 「ご満足いただけましたか」まで書くと、満足した人だけに向けた問いかけになります。1語の違いですが、線の上と下です。

置く場所で、読まれる数が変わる

文言が決まったら、次は場所です。レジ横は、いちばん置かれていて、いちばん向いていない場所です。

卓上に置いたQRコードのスタンド。「ご意見・ご感想をお聞かせください」と書かれている

理由は単純で、会計の場面ではお客様の手が塞がっているからです。財布を出し、カードを出し、荷物を持っています。そこにQRがあっても、読み取る手がありません。

向いている場所には、3つの条件があります。

  1. 手が空いている
  2. 目線の高さにある
  3. 待ち時間がある
置き場所 向き 理由
卓上(飲食店) 食事中ずっと目に入り、手も空きます
待合の椅子の正面 待ち時間がそのまま読む時間になります
セット面の鏡の横 仕上がりを見た直後に目に入ります
次回予約のカウンター 立ち止まる時間があります
レジ横 定番ですが、手がいちばん塞がっています
入口・出入口のドア × 帰る直前で、足が止まりません

高さを間違えている店舗が多い

見落とされやすいのが高さです。卓上POPは、座った人の目線に合わせて作られています。

これをカウンターの奥に置くと、立っているお客様の視界からは外れます。上から見下ろす角度になり、QRが台形に歪んで読み取りにくくもなります。

置いたら、実際にお客様が座る椅子に座ってみてください。 そこから見えなければ、置いていないのと同じです。この確認に1分もかかりません。

1か所では足りない

置き場所は、最低2か所にしてください。1か所だけだと、その動線に乗らないお客様にとっては存在しないのと同じだからです。

たとえば飲食店なら、卓上とレジ横の2か所。美容室なら、セット面と待合の2か所。同じ文言のPOPを2枚置くだけで構いません。

渡辺

代行に入ると、POPが1か所だけ、それもレジ横だけという店舗によく当たります。作り直す前に、同じものをもう1枚置いて、片方を別の場所に動かすところから始めます。刷り直すより先に試せることが、たいてい残っています。

印刷する前に通す、3つの確認

印刷してからでは直せません。 卓上POPを100枚刷ってから間違いに気づく、というのがいちばん痛い失敗です。刷る前に、次の3つを通してください。

印刷する前の3つの確認

1. リンクの行き先を、他人の端末で確かめる

Googleビジネスプロフィールの管理画面から、口コミを書くためのリンクが取得できます。 自分でGoogleマップのURLをコピーして使わないでください。

確認は、店舗の人以外の端末で行います。理由があります。スタッフの端末は、たいてい店舗のプロフィールにログインしたままだからです。オーナー権限でログインした状態だと、同じリンクでも違う画面が出ます。

見るのは1点だけです。開いた画面に、星を選ぶ欄と入力欄がそのまま出るか。地図や店舗情報のページが開くなら、リンクが違います。詳しい取り方はGoogle口コミを増やす方法に書きました。

2. 文言を、声に出して読む

黙読では、方針に触れる語を見落とします。声に出して読むと、「良かった点を」のような一言が引っかかります。

読むときに探すのは2つだけです。評価の方向を指定していないか。見返りを書いていないか。 この2つが無ければ、あとは自由に書けます。

3. QRの大きさは、読み取る距離で決まる

QRコードは、遠くから読み取るほど大きさが要ります。 卓上POPのように手元で読み取るものと、壁に貼って離れた場所から読み取るものでは、必要な大きさが違います。

もう1つ、拡大すると粗くなるという問題があります。画面用の画像を引き伸ばして印刷すると、輪郭がぼやけて読み取れなくなります。大きく使うときは、印刷用の形式(SVGなど)を使ってください。

QRコードのダウンロード画面。PNG形式・SVG形式・ハガキサイズのPOP印刷が選べる

レビューデスクでは、この3つを1画面にまとめています。QRの画像だけを保存することも、ハガキサイズのPOPをそのまま印刷することもできます。印刷用にはSVGを用意してあるので、拡大して粗くなる問題は起きません。

刷る前に、1枚だけ試す

まず1枚だけ印刷して、実際に置く場所に置いてください。そして他人の端末で、その場所から読み取ってみてください。 ここまでを1セットにすると、刷り直しはほぼ無くなります。5分で終わります。

卓上POP・カード・チラシ、どれを作るか

形は4つあります。全部作る必要はありません。 業態に合うものを1つか2つで足ります。

向いている場面 弱点
卓上POP 滞在時間が長い。飲食の卓上、待合 持ち帰れない
カード(名刺・診察券サイズ) 手渡しできる。滞在が短い業態 財布に入って忘れられる
チラシ・同封物 数を配れる。物販、通販 読まれずに捨てられる
シール(テーブルやレジ台に貼る) 剥がれない。場所を取らない 文言を直せない

まず卓上POPを1種類

迷ったら、卓上POPから作ってください。 いちばん失敗が少なく、置き場所を変えて試せるからです。

シールは最後にしてください。貼ってしまうと文言を直せません。 文言と場所が固まってから貼るものです。

カードは「手渡し+一言」でしか効かない

カードは便利ですが、渡すだけでは持ち帰られて終わります。 財布に入って、そのまま忘れられます。

カードが効くのは、渡すときに一言添えたときだけです。

「よろしければ、こちらからご感想をお聞かせください」

裏を返すと、声をかけられない場面ではカードを作る意味が薄いということです。滞在時間が短くて声もかけられない業態なら、レジ台のシールのほうが働きます。

作る順番

一度に全部作ると、どれが効いたか分かりません。順番を決めてください。

  1. 卓上POPを1種類、2か所に置く
  2. 2週間おいて、読み取られている場所と、されていない場所を分ける
  3. 読まれていない場所から引き上げ、別の場所に動かす
  4. そのうえで、カードや同封物を足す

足すのは最後です。 種類を増やす前に、置き場所で結果が変わることを確かめてください。

置いたあと、何を見るか

POPの良し悪しは、見た目では分かりません。読み取られた回数でしか分かりません。

月次レポートの画面。新規口コミ数・平均評価・表示回数と、前月との比較が並んでいる

見る数字は3つです。この順に並べてください。

  • 置いた場所の数(自分で動かせます)
  • 読み取られた回数(POPが効いているか)
  • 書かれた数(結果。自分では動かせません)

どこが詰まっているかの見分け方

3つを並べると、手の打ちどころが決まります。

起きていること 詰まっている場所
読み取られているのに、書かれていない リンクの行き先か、書き出しのハードル
読み取り自体がほとんど無い 置き場所か、書いてある文言
置き場所が1か所しかない まず2か所に増やす

1つの数字だけを見ていると、原因が分かりません。 「口コミが増えない」とだけ感じている状態は、たいていこの3つを分けて見ていない状態です。

月に1回、場所を1つ動かす

置き場所は、月に1か所ずつ動かして試してください。 一度に全部動かすと、何が効いたか分からなくなります。

2〜3か月続けると、その店舗で読まれる場所が決まります。決まったら、そこを増やして、読まれない場所からは引き上げます。 ここまで来れば、あとは同じ形を続けるだけです。

よくある質問

Q. 手書きのPOPでも大丈夫ですか

構いません。読み取られるかどうかは、書いてある一文と置く場所で決まります。 ただしQRコードだけは、印刷したものを貼ってください。手書きでは読み取れません。

Q. POPに口コミを書いてくれた人へのお礼を書きたいのですが

「ご協力ありがとうございます」であれば問題ありません。物やサービスを渡すと見返りになります。 「投稿された方に」と条件が付いた瞬間に線を越えます。

Q. Googleのロゴを入れてもいいですか

ロゴには使用のきまりがあります。入れなくても伝わります。 「感想を書く画面が開きます」と文字で書くほうが、迷わせません。

Q. 英語のPOPも作るべきですか

外国のお客様が多い店舗なら、あってよいです。ただし同じ内容にしてください。 日本語では書いていない条件を英語だけに書くと、そちらが問題になります。

Q. POPを置いたら、声かけはしなくていいですか

POPは声かけの代わりになりません。POPが担うのは「思い出す」までです。 滞在時間が長い業態でも、声をかけた日のほうが読み取られます。

Q. 何枚くらい置けばいいですか

まず2か所です。数を増やすより、場所を変えて試すほうが効きます。 同じ動線に3枚置いても、読み取る人は増えません。

Q. アンケートのQRと、口コミのQRは分けるべきですか

分けなくて構いません。ただし、アンケートの答えで行き先を変えないでください。 星が高い人だけをGoogleの投稿画面へ送る作りは、良い評価だけを選んで集めていることになります。

Q. 前の業者が作ったPOPが残っています

文言だけ確認してください。「★5でお願いします」「ご満足いただけた方は」が入っていたら、使うのをやめてください。 作ったのが業者でも、置いているのは店舗です。

Q. POPを置いたのに、1か月まったく読み取られません

置き場所を疑ってください。レジ横だけ、入口だけ、という場合がほとんどです。座った目線から見えているかを、実際に座って確かめてください。

まとめ

  • POPで変えられるのは、書いてある一文と置く場所の2つだけ
  • POPが担うのは「思い出す」まで。声かけの代わりにはならない
  • 紙は残る。 口で言うときより一段慎重に書く
  • 「★5で」「良かった点を」「ご満足いただけた方は」は書かない
  • 文言は見出し・理由・操作の案内の3つで足りる
  • レジ横は、いちばん手が塞がっている場所。 置き場所は最低2か所
  • 刷る前に、リンク・文言・QRの大きさの3つを確認する
  • 1枚だけ試し刷りして、実際の場所で他人の端末から読み取る
  • 見る数字は置いた場所の数・読み取られた回数・書かれた数の3つ

レビューデスクでは、店舗ごとのQRコードと、そのまま印刷できるハガキサイズのPOPを用意します。星の数で行き先を変えない作りにしてあるので、文言の線引きを気にせずに使えます。作るところより、置いてからのほうに時間を使ってください。

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