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口コミ依頼のメールとLINE文面送るタイミングと、一斉配信が危ない理由

口コミの集め方 レビューデスク 渡辺 真也

店頭にPOPを置いてQRコードも作った。それでも口コミが増えない、という店舗から、次のような相談が届きます。

お客様のメールアドレスとLINEは持っています。そこから口コミをお願いしても大丈夫でしょうか。何を書けばいいのかも分かりません。

先に結論を書きます。口コミ依頼のメールで結果が変わるのは、文面ではありません。「誰に、いつ送るか」です。

文面の巧拙で増える数はそれほど変わりません。ところが、送る相手を間違えると、増えないどころか低い評価を呼び込みます。送るタイミングを間違えると、そもそも読まれません。

順に見ていきます。

口コミ依頼のメールが読まれるかは、送る相手で決まる

送っていいのは、自分から連絡先を預けてくれた人だけです。 ここを外さないでください。

理由は2つあります。1つは、預けていない人に届いた時点で、口コミのお願い以前に「なぜ知っているのか」という話になるからです。もう1つは、関係のできていない相手に頼むと、頼まれたこと自体が不満の材料になるからです。

店舗側は「一度来てくれた人」とひとくくりにしがちです。実際には、次の3つはまったく別の相手です。

相手 送っていいか
予約や会員登録で、自分から連絡先を書いた人 送ってよい
クーポンサイト経由で、店舗が名簿として受け取っただけの人 送らない
名刺交換や紹介で、口コミとは無関係に知った連絡先 送らない

真ん中と下は、連絡先を知っている状態ではあります。ですが、その人は「この店から連絡が来る」と思っていません。

3つの条件を、全部満たしているか

送り先を決める基準は、次の3つです。1つでも欠けたら送らない、と決めてください。

  1. 本人が自分で連絡先を書いた(予約フォーム、会員登録、次回予約のときのLINE登録)
  2. 来店から日が浅い(あとで見るとおり、業種ごとに目安が違います)
  3. 満足したかどうかが、こちらに分かっている(会話、アンケート、施術後のやりとり)

3つ目が抜けやすいところです。満足したかどうかが分からない相手に送るのは、賭けです。 当たれば星5、外れれば星1が付きます。送った件数を稼ぐ意味はありません。

レビューデスク

「満足したかどうかが分かっている人に送る」は、「良い評価を書きそうな人だけに頼む」とは違います。 前者は、届いた声を見て送る相手を選んでいるのではなく、その場で満足を確かめられた人にだけ声をかけているという話です。後者は、あらかじめ評価で人をふるいにかける行為で、Googleのポリシーに反します。境目は口コミ依頼が違反になる境目にまとめてあります。

送るタイミングは、業種ごとに1つだけ決める

タイミングは、店舗ごとに1つだけ決めて固定してください。 その都度考えると、送る日がばらけて、送り忘れが出ます。

目安は業種で変わります。分ける基準は、 「満足が形になるのはいつか」 です。

送るタイミングの目安

飲食店 当日の夜が、いちばん短い勝負

飲食店は、満足が残っている時間がいちばん短い業種です。翌々日になると、何を食べたかは覚えていても、どう感じたかは薄れています。

ただし、飲食店はそもそも連絡先を持っていないことが多いという別の問題があります。予約時に電話番号だけ、という店舗が大半です。

その場合、無理にメールを使う必要はありません。予約の確認に使ったSMSに、来店当日の夜、一言足すだけで足ります。 連絡先を新しく集めるより、すでにやりとりのある経路を使うほうが早いです。

美容室・サロン 翌日に送る理由がある

美容室は、当日ではなく翌日です。理由がはっきりしています。

施術直後は、お客様はまだ判断をしていません。仕上げてもらった直後は誰でも良く見えます。判断が固まるのは、翌朝、自分でセットしてからです。

翌日に送ると、「自分でも扱いやすかった」という具体的な感想が返ってきます。当日に送ると、「ありがとうございました」だけの短い口コミになりがちです。書ける中身が増えるのは翌日のほうです。

次回予約が入っているなら、その案内と一緒に送るのがいちばん自然です。

整体・接骨院 1回目には送らない

整体は、1回目の施術後に送らないと決めてください。ここが他の業種と違います。

1回目は、体の変化がまだ出ていません。その状態で口コミを頼むと、書ける内容が「感じが良かった」だけになります。 それでも口コミは口コミですが、次に読む人が知りたいのはそこではありません。

2回目、3回目まで来た人は、続けて通うと決めた人です。続けると決めた理由が、そのまま口コミの中身になります。 次回予約を取り終えた直後が、いちばん声をかけやすい場面です。

クリニック・歯科 通院の途中で送らない

クリニックは、治療の途中で絶対に送らないでください。 理由は2つあります。

1つは、患者さんの立場から見て、治療の途中に評価を求められるのが負担になるからです。もう1つは、まだ結果が出ていない段階で書いた口コミは、後で書き直されやすいからです。

送るなら、治療がひと区切りついたときです。定期検診のように継続的に来る形なら、検診が終わった後にしてください。

口コミ依頼のメールに書く4行と、そのまま使える例文

本文は4行で足ります。 長く書くほど読まれません。

必要なのは次の4つだけです。

  1. お礼(一言)
  2. お願いの理由(なぜ書いてほしいのか)
  3. リンク(行き先を1つだけ)
  4. 断りの一言(書かなくていい、と伝える)

4つ目を省く店舗が多いのですが、これがいちばん効きます。 「お手すきのときで構いません」の一文があると、頼まれた側の負担が下がります。

件名は、店名と用件だけにする

件名で凝る必要はありません。店名と用件が分かれば十分です。

○ 【サンプル美容室】昨日はありがとうございました
○ サンプル歯科クリニックより、ご感想のお願い
× ★お客様へ大切なお知らせ★
× 【重要】アンケートご協力のお願い

下の2つは、開かれる前に迷惑メールだと判断されます。 記号を並べたり「重要」と書いたりするのは、どちらも逆効果です。

メールの例文

サンプル美容室の田中です。
昨日はご来店いただき、ありがとうございました。

はじめてのお客様に選んでいただくきっかけとして、
Googleのご感想がいちばん力になっています。
よろしければ、ひとことお聞かせいただけませんか。

▼ こちらから書けます
https://(Googleの口コミ投稿ページのリンク)

お手すきのときで構いません。書かなくても、
次回のご予約に影響することは一切ございません。

最後の一文は、入れておいたほうがいいと考えています。書かないと来づらくなる、と受け取られるのを防げます。

LINEの例文

LINEはメールより短くします。スマホの通知に収まる長さが目安です。

昨日はありがとうございました。
よろしければ、Googleにひとことご感想を
いただけるとうれしいです。

https://(リンク)

お手すきのときで大丈夫です。

SMSの例文

SMSは文字数の制限があります。用件だけです。

サンプル食堂です。本日はありがとうございました。
よろしければご感想をお願いします。
https://(リンク)

気をつけること

特典と引き換えにする文言を、絶対に入れないでください。

× 口コミを書いていただいた方に、次回500円引きのクーポンをお送りします
× ★5をいただけると、スタッフの励みになります

前者は特典と引き換えの依頼、後者は星の数の指定です。どちらもGoogleのポリシーに反します。 メールは形が残るので、店頭での口頭のお願いより証拠として残りやすい、という違いもあります。

リンクは1つだけ。行き先を間違えない

メールに入れるリンクは、Googleの口コミ投稿ページ1つだけにしてください。自社サイトや予約ページを一緒に並べると、どれを押せばいいのか分からなくなります。

リンクの取り方と、押した先がずれていないかの確かめ方は口コミ依頼のQRコードの作り方にまとめてあります。QRコードでもメールでも、行き先を確かめる作業は同じです。

管理画面のQRコード発行ページ。QRの下に、読み取った先のリンク先URLが表示されている

送る前に、自分のスマホに1通、テスト送信してください。 リンクを押して、口コミを書く画面が出るところまで確かめます。ここを飛ばして100人に送ると、100人分の機会が消えます。

なぜ一斉配信は危ないのか

名簿全員に一斉送信するのは、やめてください。 理由は3つあります。

危ない理由1 満足していない人にも届く

いちばん大きいのがこれです。名簿には、満足した人も、不満を持ったまま黙って帰った人も混じっています。

不満を持った人は、頼まれなければ書きません。 わざわざGoogleを開いて、店名を検索して、文章を書くほどの動機がないからです。

そこにリンク付きのメールが届くと、書く手間がゼロになります。 押すだけで書ける状態を、店舗の側から用意したことになります。

危ない理由2 選別すると、今度は違反に近づく

では満足した人だけに送ればいい、と考えるところで、多くの店舗が足を踏み外します。

「星4以上を付けそうな人にだけ送る」という選び方は、レビューゲーティングと呼ばれる形に近づきます。 Googleが禁じているのは、評価によって口コミを書ける人と書けない人を店舗が分けることです。

境目はここです。

やり方 判断
その場で満足を確かめられた人に、声をかける 問題ない
アンケートで高評価だった人にだけ、リンクを送る 危ない
低評価だった人には、リンクを送らない仕組みにする 危ない

上と下は、結果として同じ人に届くこともあります。違うのは、評価で人を分ける仕組みを店舗が持っているかどうかです。仕組みとして持っていると、そこが問題になります。

危ない理由3 法律の側の問題がある

広告や宣伝を目的とするメールには、あらかじめ受け取る側の同意を得ることが法律で求められています(特定電子メール法)。送信者の名前や、配信を止める方法を書くことも求められます。

口コミのお願いが、この「広告宣伝」に当たるかどうかは、書き方と送り先によって変わります。 ここは断定できません。

ただ、判断に迷うくらいなら、自分から連絡先を預けてくれた人にだけ送ると決めてしまうほうが早いです。それなら、そもそも迷う場面が来ません。

一斉配信の代わりにやること

その日に来た人に、その日のうちに送る。 これだけです。名簿から抽出する作業が要らなくなり、送る相手も自然に絞られます。1日に3通でも、1か月で90通になります。まとめて1,000通送るより、こちらのほうが結果的に多く届きます。

メール・LINE・SMSで、届き方が変わります

3つの経路には、それぞれ向き不向きがあります。全部やる必要はありません。1つ選んでください。

経路 向いている店舗 気をつけるところ
メール 予約フォームや会員登録がある店舗 開かれないことがある。迷惑メールに入る
LINE 友だち登録の導線がある店舗 ブロックされると二度と届かない
SMS 電話番号だけを預かる飲食店・整体 1通ごとに費用がかかる。長文が入らない

メール 届いても、開かれないことがある

メールは、送ったことと読まれたことが一致しません。 迷惑メールのフォルダに入ると、送信は成功しているのに存在すら知られません。

対策は地味です。件名に記号を入れない。本文にリンクを1つだけにする。送信元のアドレスを毎回変えない。 この3つで、だいぶ変わります。

無料のメールアドレスから大量に送るのも避けてください。予約システムなど、普段からその店舗名で送っている経路をそのまま使うのがいちばん安全です。

LINE ブロックされたら、そこで終わりです

LINEは開かれやすい経路です。そのぶん、失敗したときの損が大きいという特徴があります。

メールは無視されるだけですが、LINEはブロックされます。 一度ブロックされると、次回予約の案内も、休業の連絡も届かなくなります。口コミのお願い1通で、その後の連絡経路を全部失う形です。

だからこそ、LINEでは回数を絞ってください。 同じ人に2回送らない、と決めるくらいでちょうどいいです。

一斉配信の機能があるからといって、使う必要はありません。個別のトークで、その人にだけ送るほうが、読まれる確率も、書いてもらえる確率も高くなります。

SMS 短いぶん、リンクの信頼が問われる

SMSは開かれます。ただし、短い文の中に知らないURLが入っていると、警戒されます。

そのため、SMSでは店名を必ず先頭に書いてください。 「サンプル食堂です」から始まるだけで、押される確率が変わります。

短縮URLは使わないでください。行き先が見えないリンクは、押されません。 長くても、そのままのリンクを貼ってください。

送ったあと、何を数えるか

送りっぱなしにしないでください。見るのは3つの数字だけです。

口コミ依頼のメールで数える3つ

この3つを並べると、どこで落ちているのかが分かります。

  • 送った件数は多いのに、リンクが押されない → 文面かタイミングの問題です。件名と、送る時間帯を変えてください
  • リンクは押されるのに、口コミが増えない → リンクの行き先が違うか、ログインの壁で止まっています
  • そもそも送った件数が少ない → 文面の問題ではありません。送る作業が回っていません

いちばん多いのは3つ目です。文面を練り直す前に、送った件数を数えてください。

口コミの件数は、Googleの側で数える

新しく増えた口コミの件数は、Googleに表示されている総数で見てください。送信ツールの側の数字ではありません。

月次レポートの画面。新規口コミ数・平均評価・表示回数と、前月との比較が並んでいる

見るのは月に1回で足ります。前の月と比べて、口コミの総数が増えているかどうかだけです。平均評価は先に見ないでください。件数が動いていなければ、平均を見ても意味がありません。

アンケートを間に挟むという方法

もう1つ、店舗側で満足を確かめてから声をかけるやり方があります。先に短いアンケートに答えてもらい、そこで届いた声を店舗の側で読む形です。

寄せられた声の画面。回答数と平均満足度、設問ごとの回答の内訳が並んでいる

この形なら、満足していない人の声も、公開の場ではなく店舗に届きます。 改善に使えるのはこちらです。

ただし、アンケートの回答で口コミを頼む相手を機械的に分けてはいけません。 そこを分けた瞬間に、前の章で書いたレビューゲーティングになります。アンケートは店舗が知るためのもの、口コミの依頼は全員に同じ言葉で、と分けて考えてください。

渡辺

代行に入っている店舗で、口コミ依頼のメールが伸びないときの原因は、ほぼ「送っていない」です。文面を直したいという相談を受けて、実際に送った件数を聞くと、先月は5件だった、という話がよく出ます。5件に送って0件なのは、文面のせいではありません。1日3件を1か月続けたところから、はじめて文面の話ができます。

よくある質問

Q. 口コミをメールでお願いするのは、Googleの規約違反になりませんか

依頼そのものは禁止されていません。禁止されているのは、特典と引き換えにすること、星の数を指定すること、評価で人を分けることです。 頼む場所が店頭かメールかは関係ありません。

Q. 返事が来なかった人に、もう一度送ってもいいですか

送らないでください。1人に1回と決めてください。2回目は催促になります。書かない選択をした人に、もう一度頼む理由はありません。

Q. メールとLINEの両方に送ってもいいですか

やめてください。同じ人に2つの経路から届くと、しつこさだけが伝わります。どちらか使いやすいほうを1つ選んでください。

Q. 名簿が数千件あります。過去のお客様にも送りたいのですが

送らないでください。来店から時間がたつほど、思い出せない口コミになります。 覚えていないことは書けません。書いてもらっても中身の薄い一行になり、読む人の判断材料になりません。

Q. 予約システムに自動送信の機能があります。使っていいですか

条件付きで使えます。全員に同じ文面が、同じタイミングで届く形なら問題ありません。 評価やアンケートの結果で送り先を分ける設定にしていると、そこが危なくなります。

Q. 文面に担当者の名前を入れてもいいですか

入れて構いません。送るメールの中の話なので、公開されません。 名前があるほうが読まれます。ただし、口コミへの返信に担当者名と施術内容を並べて書くのは別の話です。そちらは避けてください。

Q. 「Googleアカウントが必要です」と返されました

その方は書けません。それ以上お願いしないでください。 アカウントを作ってもらうところまで頼むのは、負担が大きすぎます。

Q. メールを送ったら、星1が付きました

送る相手の選び方に原因があります。満足したかどうかが分からない人に送ると、これが起きます。 起きてしまった口コミへの返し方は低評価の口コミへの返信、例文つきにまとめてあります。

Q. 業者に代わりに送ってもらうことはできますか

送信の作業を代行してもらうこと自体は問題ありません。確かめてほしいのは、送り先をどう選んでいるかです。 「高評価が見込める人にだけ送っています」と説明されたら、その時点で止めてください。

Q. 送るのに、いちばんいい時間帯はありますか

店舗によって違うので、自分の店で試すしかありません。 目安として、飲食店は夜、美容室は昼前後から始めて、押された件数を2週間ずつ比べてください。

まとめ

  • 口コミ依頼のメールで結果を変えるのは、文面ではなく誰に、いつ送るか
  • 送っていいのは、自分から連絡先を預けてくれた人だけ
  • 送るタイミングは業種で違う。飲食は当日夜、美容室は翌日、整体は2回目以降、クリニックは治療のひと区切り
  • 本文は4行。お礼/お願いの理由/リンク/断りの一言
  • 件名に記号を並べない。リンクは1つだけ
  • 特典と引き換えの文言、星の数の指定は入れない
  • 一斉配信はしない。 満足していない人にも届き、選別すれば違反に近づく
  • 代わりに、その日に来た人に、その日のうちに送る
  • 経路はメール・LINE・SMSから1つ選ぶ。LINEはブロックの損が大きい
  • 数えるのは送った件数・押された件数・増えた口コミ件数の3つだけ

レビューデスクでは、届いた声を店舗の側で読める形にしたうえで、口コミのお願いは全員に同じ言葉で出す作りにしています。分けるのは「知るための入口」と「お願いする言葉」で、人ではありません。 ここを分けておくと、増やす工夫を続けても、境目を踏まずに済みます。

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