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口コミのサクラはどこから違法になるかスタッフや家族に書かせるのも同じ

Googleの方針 レビューデスク 渡辺 真也

口コミが増えない店舗から、こういう相談が届きます。

口コミを増やしますという業者から電話がありました。頼んでも問題ないのでしょうか。

先に結論を書きます。来店していない人に投稿させる形、報酬と引き換えに投稿させる形は、どちらも線を越えています。 頼んだ側が処分を受ける仕組みになっているので、「業者がやったこと」では済みません。

そして、もう1つ知っておいてほしいことがあります。スタッフや家族に書かせるのも、業者に頼むのと同じ扱いです。 「お金を払っていないから大丈夫」ではありません。

この記事では、どこからが違法になるのかを2つの決まりに分けて説明します。そのうえで、業者に頼む前に確かめる3つのこと、サクラを入れた店に実際に何が起きるのかまで書きます。

口コミのサクラが違法になるのは、どこからか

線を引いている決まりは2つあります。片方は法律で、もう片方はGoogleの方針です。 別々のものなので、両方を見る必要があります。

口コミのサクラを縛る2つの決まり

1つ目は、景品表示法です

2023年10月1日から、事業者の広告であることが分からない形の表示が、景品表示法で規制されています。いわゆるステマ規制です。

対象になるのは、次のような形です。

  • 事業者が第三者になりすまして投稿する
  • 事業者が第三者に依頼・指示して投稿させ、それが事業者の表示だと分からない

口コミのサクラは、まさにここに当たります。店が依頼して書かせているのに、読む人からは一般のお客様の感想に見えます。 その見え方そのものが問題にされています。

ここで大事なのが、誰が処分を受けるかです。

処分を受けるのは、頼んだ店の側です

景品表示法で措置命令の対象になるのは、表示をさせた事業者、つまり口コミを依頼した店舗や企業です。投稿した個人ではありません。 「業者に任せていたので知らなかった」という説明は、この構造では通りません。

措置命令は、事業者名とともに公表されます。 口コミを30件増やすために払った費用と、店名が公表されることの重さを、先に並べて考えてください。

2つ目は、Googleの方針です

法律とは別に、Googleは口コミについて独自の方針を持っています。禁じられているのは、大きく2つです。

禁じられていること 具体例
偽のエンゲージメント 実際の体験に基づかない投稿。報酬と引き換えの投稿
利益相反 オーナー本人や従業員が、自分の店に口コミを投稿する

2つ目に注目してください。 「お金を払っていないから大丈夫」と思われがちなところですが、従業員が自分の店に投稿することは、報酬の有無と関係なく方針で認められていません。

つまり、業者に発注していなくても、店長がお願いしてアルバイトに書かせた時点で、Googleの方針には触れています。

レビューデスク

「法律に触れていなければ問題ない」と考えると、Googleの方針のほうを見落とします。実際に口コミが消えるのは、こちらに引っかかったときです。消される判断をしているのはGoogleで、その基準は法律とは別に置かれています。

「頼まれていないのに家族が書いた」場合は

これは線の上です。店から依頼していないなら、その人の自発的な投稿になります。

ただし、実際にその店を利用していることが前提です。行ったことのない家族が書けば、それは体験に基づかない投稿になります。 そして、頼んでいないつもりでも、「口コミが増えなくて困っている」と店で話したあとに家族が書けば、頼んだのと同じ形に見えます。

サクラだと分かるのは、Googleと、そこにいた人です

「バレなければいい」という考え方が、いちばん危険です。見ているのは2者いて、どちらも店舗が思っているより気づきます。

届いた口コミの一覧。星の分布と、1件ずつの内容が並んでいる

Googleは自動で検出しています

Googleは、方針に反する口コミを検出して削除する仕組みを持っています。人が通報しなくても消えます。

削除は、1件ずつ起きるとは限りません。まとめて消えることがあります。 業者に発注して30件入れた店舗が、ある日を境に件数が元に戻る、という形です。払った費用は戻りません。

読む人も、意外と見分けます

口コミを読む側は、投稿者の名前をタップして、その人の他の投稿を見ることができます。 見分けようとしている人にとって、ここは難しい操作ではありません。

不自然な口コミに共通する4つの特徴

4つのうち2つ以上が重なると、読む人は気づきます。 そして気づいた人は、その店の口コミ全部を疑い始めます。本物の口コミまで、まとめて信用を失います。 ここがサクラの本当の損です。

自店に不自然な口コミが付いたときは

競合や第三者が、自店に不自然な口コミを付けることもあります。良い評価であってもです。身に覚えのない口コミは、放置しないでください。

方針に反する口コミは報告できます。ただし、通るものと通らないものがあります。線引きはGoogle口コミの削除方法にまとめました。「気に入らない」では消えません。

口コミを増やす業者に頼むとき、確かめる3つのこと

業者がすべて黒というわけではありません。「口コミを集める仕組みを作る」業者と、「口コミを書く」業者は、まったく別のものです。 電話やメールの文面だけでは、どちらか分かりません。

確かめるのは3つです。この3つを聞いて、答えが濁るところがあれば、そこが危ない場所です。

業者に必ず聞く3つのこと

1. 誰が書くのかを聞く

いちばん最初に聞く質問です。「実際にご来店いただいたお客様に、投稿をお願いする形です」と答えるなら、そこは正しい方向です。

答えが濁る場合は、来店していない人が書きます。 「独自のネットワークで」「モニターの方に」という言い方が出てきたら、そこで止めてください。

2. 投稿者に何が渡るかを聞く

金銭、ポイント、商品、割引。投稿と引き換えに何かが渡る形は、報酬付きの投稿です。

これはGoogleの方針に触れます。そして、渡しているのが業者であっても、その費用を出しているのは店舗です。

気をつけること

「口コミ1件◯円」という単価の見積もりが出てきたら、それは口コミを買う契約です。 集める仕組みへの費用なら、単価ではなく月額や初期費用の形になります。見積書の単位を見てください。 件数に単価が掛かっている時点で、中身は決まっています。

3. 消えたときにどうするのかを聞く

「消えたぶんは補填します」という答えが出たら、そこがいちばん危ない場所です。

Googleに削除されたということは、方針に反すると判断されたということです。それを補うために再投稿するのは、同じことをもう一度やるという意味です。繰り返せば、店舗のプロフィール側に制限がかかることがあります。

「口コミ◯件保証」は成り立たない

契約書に件数の保証が書いてあったら、そこだけで判断できます。

本物のお客様が書くかどうかは、店舗にも業者にも決められません。決められないものを保証できるということは、決められる方法で作っているということです。

料金の見方はMEO対策の相場と料金の決まり方に書きました。契約する前に、見積もりのどこを見るかを決めておいてください。

サクラを買った店に、実際に起きること

「消えるかもしれない」だけでは、判断の材料になりません。起きることを順番に並べます。

1週目:件数が増えて、星が上がります

ここだけを見ると、うまくいっているように見えます。この時期に「効果があった」と判断してしまうのが、いちばんの落とし穴です。

数週間後:まとめて消えます

Googleが検出すると、削除は一度に起きます。件数が発注前の水準に戻ります。

このとき、本物の口コミまで一緒に消えることがあります。 同じ時期に集まった投稿がまとめて見直されるためで、正しく集めたぶんまで巻き込まれます。

そのあと:集め直しても、伸びにくくなります

いちばん重いのがここです。一度でも不自然な投稿が集中した店舗は、そのあと正しく集めても、投稿が反映されにくくなることがあります。

正しく集め直しているのに増えない、という状態は、原因の切り分けが非常に難しくなります。やっていないことを証明する方法がないからです。

渡辺

代行で入るとき、最初に見るのは口コミの投稿日の並びです。ある月だけ突出していて、その前後がゼロという形が出ることがあります。そういう店舗は、まず集めるのを止めて、しばらく何もしません。 増やす前に、不自然な山を時間で薄めるほうが先だからです。

もう1つ。「前の業者が何をしていたか、店舗側が知らない」ことがあります。 契約書を出してもらって、件数に単価が掛かっていないかを見るところから始めます。

スタッフや家族に書かせるのも、同じ扱いになります

業者を使っていないから安全、ということはありません。むしろ、こちらのほうが件数としては多いはずです。

よくある形 どう扱われるか
オーナー本人が自分の店に投稿する Googleの方針で認められていません
スタッフに頼んで書いてもらう 同上。報酬の有無は関係ありません
スタッフの家族に書いてもらう 来店していなければ、体験に基づかない投稿です
友人に「頼むから書いて」と言う 依頼した投稿になります
「書いてくれたら1杯サービス」 見返りを条件にしています

「実際に食べに来ている友人なら」

判断が分かれやすいのがここです。実際に来ていて、自分の意思で書くなら問題ありません。 ただし、次の2つが入ると形が変わります。

  • 店から書くように頼んでいる
  • 書いたことに対して、何かを渡している

この2つが無ければ、それはただのお客様です。 友人であることは関係ありません。

店の端末やWi-Fiで書かせない

技術的な話を1つだけ書きます。店の中の同じ回線から、短時間に複数の投稿が行われる形は、自然な投稿とは見え方が違います。

「その場で書いてもらう」こと自体は問題ではありません。問題になるのは、店側の端末を使う形です。 お客様に書いていただくときは、必ずお客様ご自身の端末で操作していただいてください。

レビューデスク

お客様に口コミをお願いすること自体は、違反ではありません。やり方に線があるだけです。 何を言ってよくて何がだめかは、口コミ依頼が違反になる境目にまとめてあります。依頼の仕方を先に決めてしまえば、サクラを考える必要がなくなります。

サクラを使わずに、同じ結果を出す順番

ここまで「だめなこと」を書いてきたので、最後に代わりの方法を書きます。結論から言うと、順番を守れば増えます。 増えない店舗は、たいてい順番が逆です。

月次レポートの画面。新規口コミ数・平均評価・表示回数と、前月との比較が並んでいる

手間を消す → 声をかける → 書き出しを渡す

この順です。逆にすると、声をかけたお客様を無駄にします。

  1. リンクを取り直す。 開いた画面に星の欄が出るかを、他人の端末で1回だけ確かめます
  2. 声をかける場所を決める。 会計ではなく、満足が言葉になった直後です
  3. 書き出しを渡す。 「一言だけで構いません」で、量のハードルだけを下げます

3つとも、費用はかかりません。詳しい手順はGoogle口コミを増やす方法に書きました。

見る数字を、件数から変える

サクラに手を出す店舗には、共通点があります。見ている数字が「口コミの件数」だけ、という点です。件数は自分で動かせないので、動かせないものを見続けると、買うという発想が出てきます。

見る数字を、動かせるものに変えてください。

  • 声をかけた回数(自分で動かせます)
  • 読み取られた回数(声かけが届いているか)
  • 書かれた数(結果。自分では動かせません)

上の2つが動いていれば、3つ目は時間の問題です。 ここが分かると、待てるようになります。

時間の感覚を先に持っておく

サクラは1週間で結果が出て、数週間で消えます。正しく集めると、最初の1か月は目に見えて増えません。

この差が、判断を狂わせます。3か月続けたときにどうなっているかで比べてください。 1か月目だけを比べると、必ずサクラのほうが良く見えます。

よくある質問

Q. 業者から「Googleに一切違反しない方法です」と言われました

誰が書くのかを聞いてください。 来店していない人が書くなら、その説明は成り立ちません。方法の名前ではなく、投稿者が誰かで判断してください。

Q. すでに業者に頼んでしまいました。どうすればいいですか

まず契約を止めて、追加の投稿を入れないでください。 そのうえで、しばらく新規の口コミを集めるのも止めます。不自然な山の直後に正しい投稿を重ねると、同じ時期のものとして見直される可能性があります。

Q. 消えた口コミは、戻せますか

方針に反すると判断されて削除されたものは、戻すことを前提にしないでください。再投稿を依頼するのは、同じ違反を重ねることになります。

Q. スタッフが自主的に書いてくれました。消したほうがいいですか

本人に削除をお願いしてください。 従業員による自店への投稿は、頼んでいなくても方針の対象です。悪意が無くても扱いは変わりません。

Q. 「口コミを書くバイト」の募集を見かけました。応募は違法ですか

景品表示法で措置命令の対象になるのは、依頼した事業者の側です。ただし、店舗の立場で言えば、そこに発注しないでください。 処分を受けるのは発注した店です。

Q. 競合店に明らかなサクラがあります。通報できますか

方針に反する口コミは報告できます。ただし、判断するのはGoogleで、結果はこちらでは分かりません。 通報に時間を使うより、自店の口コミを増やすほうが先です。

Q. アンケートに答えてくれた人に粗品を渡しています。これは違反ですか

アンケートへの謝礼であれば、口コミへの報酬ではありません。ただし、「口コミを書いた方に」と条件を付けた瞬間に、見返りになります。 渡す条件がどこに掛かっているかを見てください。

Q. 口コミが1件もありません。まず何をすればいいですか

リンクの確認からです。買うことを考える前に、その1件が正しく投稿できる状態かを確かめてください。 星の欄が出ないリンクを配っている店舗は、実際にあります。

まとめ

  • 口コミのサクラを縛る決まりは2つ。景品表示法と、Googleの方針
  • ステマ規制で措置命令を受けるのは、依頼した事業者の側。業者ではありません
  • 従業員が自店に投稿することは、報酬の有無と関係なく方針に触れます
  • 業者に聞くのは3つ。誰が書くのか/何が渡るのか/消えたらどうするのか
  • 見積もりに「1件◯円」の単価があれば、それは口コミを買う契約です
  • 「口コミ◯件保証」は、決められないものを決められると言っている時点で答えが出ています
  • 削除はまとめて起きます。 本物の口コミまで巻き込まれることがあります
  • 集め方の順番は、手間を消す → 声をかける → 書き出しを渡す
  • 見る数字を声をかけた回数に変えると、待てるようになります

レビューデスクでは、店舗ごとのQRコードとアンケートを用意して、実際に来店されたお客様が、ご自身の端末で投稿する形だけを作っています。件数の保証はしていません。保証できるものではないからです。 3か月で何件になったかで見てください。

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